鐘つき

鐘つき

前坊守が下手べたと鐘をつき始めて早いもので13年になります。その前は亡き前々坊守の義母が70年もの長きにわたりついておりました。降っても照っても寒くても暑くても兎に角ついておりました。
つき始めのころは「音色が違う」とか「今日は一つ少なかった、多かった」とか「間が長すぎる」とか近所の方や門徒さんや特に前住職から色々なご意見をいただきました(笑)
そんな中義母が一言
「ついた時大鐘が前後に揺れるじゃろう?こっちの方にふれた時に次を打ったら大きなええ音がするよ」と、こっそり教えてくれました。
それから今に至るまでやってはみるのですが、中々義母の言うようには打てません。「義母も70年もの間あーでもない、こーでもないと、考えながら鐘を打っていたんだろうな」と、頭が下がるばかりです。
70年は無理ですが、先を見ず1日1日と思いながら「いい音色」をめざして鐘つきをやっていきたいと思います。